【ダイエットから】睡眠の質を上げるTIPS【リカバリーまで】

今更大声で言うことではないですが、睡眠は大事です。

どれぐらい大事かと言いますと、我々は人生の3分の1を睡眠に費やすと言われているぐらいです。

人生においてそれぐらいの比重を占めている訳ですから、睡眠から得られるポジティブな効果はとても多く、学術的な意味は分からなくても、体感として誰しもがその重要性はご理解いただけるところかと思います。

逆にしっかりとした睡眠が取れなければ、体に様々なネガティブな影響が出て来るのですが、それはダイエットを行う上でも睡眠のもたらす効果は大きいと言われております。

睡眠について改めて確認しつつ、少しでも質の良い睡眠が取れるようにしていきましょう。

目次

眠れない人が増えている?

現代人の多くが抱える悩みのひとつに、眠れないなどといった睡眠の質の低下が挙げられます。

OECD(経済協力開発機構)が、2018年に発表したデータによると、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、これは調査対象の26カ国の平均睡眠時間である8時間25分よりも、1時間以上も短い時間だということが分かりました。

肉体的な疲労を取るためには、最低でも8時間以上の睡眠を推奨されていることからも、この結果は疲労に悩まされる方が多いことも頷けます。

眠れない原因はいくつかの要因が考えられますが、昼間のお仕事などで活動状態に入っているところから、リカバリーを促すための休息状態への切り替えにエラーが生じるということがあります。

要するに、長時間の労働や不規則な労働による自律神経の乱れですね。

ストレス度の高いハードなお仕事を終えて、帰宅してから寝るまでの間に速やかに休息状態へと切り替えられれば良いのですが、自律神経が乱れているとその切り替えがスムーズに行われません。

そうなると、気持ちが昂った状態が続いて眠れなくなり、いざ眠れたとしても睡眠が浅く、満足に疲労を取り切ることが出来ないので、それが積み重なって慢性的な倦怠感を感じやすくなってしまいます。

思い当たる方は多いのではないでしょうか?

そして、メラトニンという睡眠ホルモンの分泌が低下することも、睡眠の質が低下する原因と考えられております。

メラトニンは体の活動度を下げて眠気をもたらすホルモンで、21時頃から増えていき、睡眠中に最大となります。

このメラトニンをしっかり分泌させることが、体をスムーズな睡眠へ誘ってくれるのですが、そのためには日中の行動が大きく影響してきます。

それは、日中にセロトニンというホルモンをたくさん出しておくということです。

セロトニンとはメラトニンの材料となるホルモンで、日中に分泌されるため、分泌量が少ないとメラトニンも少なくなってしまいます。

セロトニンをしっかり出すための方法は、日光を浴びて7,000歩以上の歩行が有効であるとされております。

職場まで車や電車通勤で歩行時間が短かったり、オフィス内などのデスクワークが中心となり、日光に当たる時間が少ない日常では、睡眠の質が低下しやすくなるのも頷けます。

これらを解消するために効果が高いと言われているものがいくつかありますので、それは後ほど確認していくとして、次は睡眠のメリットについて確認してみましょう。

睡眠のメリット

睡眠のメリットは数多く挙げられますが、体内時計のリズムを調整して、脳と体を回復させてくれる効果があるというところが大きなポイントとなります。

睡眠の質を向上させることで、肉体的な疲労はもちろんのこと、脳のように目に見えない部分に蓄積した疲労を取り除くことが出来るというのは、睡眠のもたらす大きな効果と言えます。

ダイエット・美容促進・健康維持・肉体の成長促進・スポーツのパフォーマンスアップなど、様々な恩恵を受けられます。

具体的なものを確認していきましょう。

肥満防止

睡眠不足と肥満には密接な関係があると言われております。

睡眠時間が短ければ短いほど、BMI値(体格指数)が上昇すると言う調査結果もあり、世界各地で行われた大規模な調査では、睡眠時間が短い人ほど太っている傾向があるとの結果が、何度も報告されているとのことです。

具体的にはどういったメカニズムで、睡眠不足が肥満に繋がってしまうのでしょうか?

睡眠不足になると、食欲を抑制するレプチンというホルモンの分泌量が減少し、逆に食欲を増進させるグレリンというホルモンの分泌量が増えてしまいます。

その結果、食べる量が増えると考えられます。

さらには、炭水化物の多いスナックの摂取が30%増加したことも報告されております。

つまり睡眠時間が短いと、食欲に関係するホルモンのバランスが乱れて食欲が増進してしまい、肥満への道を辿りやすくなるということです。

ですので、しっかりと睡眠時間を確保することで、食欲に関するホルモンの分泌バランスが安定して、食生活が乱れにくくなるので、結果として肥満防止に繋がるという訳です。

美容効果

入眠後、最初の深い眠りに入った段階で、成長ホルモンが大量に放出されます。

この成長ホルモンは、健康だけでなく、肌に嬉しい皮膚の修復や新陳代謝を活性化する働きがあります。

さらに、皮膚のハリを保ち、シワを減らすなどの働きもあるので、アンチエイジングにも欠かせません。

美容に敏感な方には聞き馴染みのある、ターンオーバー(肌の細胞が一定の周期で生まれ変わる新陳代謝のこと)を促進するためにも、睡眠は大いに貢献してくれると言われております。

以上のことから、質の良い睡眠によって、美容効果も大いに期待できます。

肉体の成長促進

深い睡眠に入ることで、成長ホルモンが分泌されます。

成長ホルモンとは、新陳代謝を活発にして体の疲労回復を促す重要な役割を果たしてくれるホルモンです。

ということは、しっかりと睡眠を取るだけで、肉体の疲労を回復して、疲労に打ち勝てるような状態に調整してくれるということですね。

また睡眠時間をしっかり取ることにより、スポーツパフォーマンスも向上することが判明しております。

更には、やる気が上がって達成感も上がる一方で、疲労感や落ち込みや怒りの感情などが減っていることも分かっております。

睡眠時間をしっかり取るだけでパフォーマンスアップが見込めるということは、寝なきゃ損だということですね。

健康維持や疲労回復

我々は眠らないといつか死んでしまうと考えられております。

実際にラットを使った実験では、2-4週間の断眠で、全ての個体が死に至ったという結果が得られています。

人間で実際に行われた有名な実験として、1964年にアメリカの高校生が行った連続断眠記録というのがあります。

寝ないと怖いことになるというのが良く分かる、貴重な結果の数々ですので確認してみましょう。

・断眠2日目 → 目の焦点が定まらない。

・断眠4日目 → 幻覚を見るようになり、ここから記憶の欠落が起こる。

・断眠7日目 → 呂律が回らなくなる。

・断眠8日目 → 発音が不明瞭になる。

・断眠9日目 → 文章が最後まで話せなくなる。
         指や眼球の震えが見られ、瞼を上げておくのも困難となる。

眠らないと脳にダメージが大きいことが分かる、非常に怖い結果ですね。

この実験は、最終的に11日間に及び、連続断眠の世界記録を達成しました。

その後、世界記録を達成した高校生は断眠を止めて、14時間40分ほど眠ったと言われております。

幸いにも、この高校生には後遺症が残りませんでしたが、長期の断眠が脳に障害をもたらした例もあるとのことなので、眠らないというのは非常に危険ですね。

また睡眠不足で、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌量が増加することが判明してますので、しっかり睡眠を取ることでストレスホルモンの分泌を抑制してくれることが考えられますので、睡眠によってストレスを減らす効果も期待できます。

以上のことからも分かる通り、睡眠には脳の疲労を取って、機能を回復させるという大きな効果があるのです。

そして生活のリズムが整って、体内のホルモンバランスや自律神経が調整されるので、健康維持や心の健康に繋がる効果も期待できるのです。

睡眠の質を向上させる方法

改めて睡眠は大事だということを、ご確認いただけたかと思います。

ですがそうは言いましても、すぐに生活習慣を変えるのも難しいことですので、次にご紹介するいくつかの方法の中から、取り入れられそうなものがあれば取り入れやすいことから少しずつ気軽に始めてみましょう。

就寝の3-4時間前には夕食を済ませましょう。

夕食後、時間を空けずに眠ってしまうと、眠っている間も体は消化活動を優先するため、眠りが浅くなって睡眠の質が落ちてしまうので、疲れが抜けにくくなってしまいます。

ある研究によると、食事時間を10時間(例えば8-18時)に制限した人は、眠りが改善されたそうです。

ですので、就寝時には消化活動が終わっていることが理想的とされるので、夕食は早めに終えられた方が良さそうです。

ボディビルを行っていた時に減量をしていた私の経験からも、就寝時には軽くお腹が空いている状態で寝た方がダイエットがスムーズに進んだ感覚がありますし、毎日体を酷使していましたが、睡眠の質が良かったので体の疲労が抜けやすかったという感覚もありましたね。

お仕事などを終えて、帰宅してから就寝までの時間がどうしても短くなってしまう場合は、夕方の早い段階で糖質などの炭水化物をあらかじめ摂っておいて、帰宅後は低脂質で高タンパク質なお肉やお魚と、食物繊維が摂れるお野菜類を合わせたサラダといったものを食べるという、分食を取り入れてみるのもオススメです。

そうすることでカロリーコントロールも出来るため、ダイエット効果も見込めて一石二鳥となります。

果物と野菜を食べましょう。

食事の栄養バランスを整えるためにも、果物や野菜を食べることは大切ですが、睡眠の質の向上にも大いに貢献してくれるようです。

イギリスで行われた全国食事栄養調査のデータを使った横断的研究によると、健康効果が高いとされる7-8時間の睡眠を取るミディアムスリーパーは、果物と野菜を食べる量が、7時間未満しか眠らないショートスリーパーよりも24g多く、8時間以上眠るロングスリーパーよりも28g多いそうです。

これは、果物や野菜をしっかり食べることによって、食物繊維がしっかり摂れたことによるものかと思われます。

食物繊維をしっかり摂ることで、寝つきが良くなり、睡眠の質が上がることが分かっているので、普段から意識して積極的に摂りたいですね。

脂質の多い食事は控えましょう。

脂質の高い食事には、睡眠を妨げる可能性があります。

とある研究によると、日中に飽和脂肪酸を大量に摂取すると、睡眠が浅くなって夜中に目が覚めてしまうことが多くなり、睡眠の質が低下してしまうことになるそうです。

また、脂質の高い食事は健康を損なうリスクもあるため、夕食は脂質を抑えてヘルシーな内容の食事に調整することで、睡眠の質が上がるだけでなく、ダイエット効果も見込めるので一石二鳥となります。

糖質の摂取量も調整しましょう。

糖質はエネルギー源となるため、体にとって非常に重要な栄養素となるのですが、摂り過ぎは体脂肪の増加に繋がるだけでなく、睡眠の妨げになる場合もあるようです。

とある研究によると、睡眠時間が5時間未満の成人は、7-8時間の成人よりも、砂糖で甘くした飲み物を21%も多く消費していたそうです。

この結果から、睡眠不足になると、そういったものが飲みたくなる傾向があると考えられています。

これは起きている時間が長くなることによって、脳がより多くの糖質を求めるためかと思われますので、睡眠時間を意識して増やすことでそれを解消することが出来るので、エネルギーを過剰に摂るリスクが減り、結果としてダイエットに繋がるという訳です。

お腹が空いて眠れない時は温かい飲み物を取り入れましょう。

軽い空腹状態は睡眠の質を上げてくれますが、空腹感が強過ぎると入眠に時間が掛かり、逆に睡眠の質が下がってしまう可能性があります。

そんな時は、ノンカロリーでノンカフェインの温かい飲み物を飲んで、空腹感を紛らわせていきましょう。

就寝前に温かい飲み物を取り入れることで、体をリラックスさせて満足感も出してくれるので、スムーズな入眠に誘ってくれます。

そして、温かい飲み物から立ち上る蒸気は、鼻詰まりの改善をもたらし、睡眠時に口呼吸になるのを防いでくれるので喉の負担を減らしてもくれます。

以下、ノンカロリー・ノンカフェインのオススメの飲み物です。

白湯

胃腸に負担をかけずに飲むことができます。

生姜湯

体を温める効果のある生姜で、末端まで体を温めてくれるので、睡眠の質を高めてくれます。
市販のものは砂糖が多く配合されているものもあるため、白湯に生姜パウダーとラカントやオリゴ糖といった組み合わせなど、自家製配合を見つけて飲むのがオススメです。

ルイボスティー

マグネシウムといったミネラルやポリフェノールが含まれているため健康効果が高く、便通が良くなるお茶としても知られております。

カモミールティー

ヨーロッパで古くから不眠症対策に使われていたとされ、その甘い香りには心身リラックス効果があると云われております。クセも少ないので、ハーブティーを初めて飲む方にも推奨されます。

その他にも、ノンカロリー・ノンカフェインの飲み物は数多くありますので、色々とお試しいただいてお気に入りを見付けていきましょう。

何種類かストックしておくと、選ぶ楽しさも増えるのでオススメです。

就寝前のお酒、通称・寝酒はどうなのでしょうか?

人によって眠りにつきやすいという場合も聞きますが、アルコールによる利尿作用によってトイレに行く回数が増えるため、睡眠が浅くなってしまう可能性が高くなってしまうというのが分かっておりますので、出来れば控えた方が無難かと思われます。
ゴニョゴニョ(少量であればまあ大丈夫かもしれませんが…)

これと同様に、カフェインを含むもの(コーヒー・紅茶・栄養ドリンクなど)も、カフェインの持つ覚醒作用と利尿作用により、入眠に入りづらくなり睡眠の妨げとなるので控えた方が良いでしょう。

一説では、カフェインの効果が完全になくなるまでには、8時間もかかることがあるみたいなので、夕方以降にコーヒーを飲むと夜の眠りに支障をきたす可能性があります。

コーヒーなどのカフェインの摂取は、寝る時間から逆算して飲むようにした方が良いということですね。

ぬるめの入浴でリラックスさせましょう。

38度ほどのぬるめのお湯に、5-30分浸かって体をじっくり温めることで、体や気持ちの緊張をほどき、リラックス効果が期待できます。

ここで重要なのは”ぬるめ”ということです。

就寝前の体温の上昇は、眠りを妨げる原因のひとつなので、熱めのお湯に長く入ることは体の覚醒を誘発し、入眠に必要な体温変化が起こりにくくなり、入眠しにくくなることがあります。

そして、高温のお風呂は体の負担も増大するため、避けた方が無難です。

入浴はぬるめのお湯にして、就寝の2時間前までには済ませておくと、スムーズな入眠に入りやすくなります。

これに近いもので、辛い食事も体温を上昇させる効果がありますので、質の高い睡眠を求める場合は、夕食では控えた方が無難ですね。

ヒーリングミュージックを活用しましょう。

ヒーリングミュージックと呼ばれるものには、副交感神経を優位にして、心身をリラックスさせる効果が期待できます。

代表的な雨や水の音は、母親の体内にいた時の音に似ていると言われ、深いリラックスと睡眠に導いてくれます。

ご自身が一番リラックスできるものを見つけてみましょう。

私のオススメはこちらです。

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