クンダリーニヨガには、これを取得しなければ始まらないと言われるぐらい、重要なテクニックがあります。
それが
【火の呼吸】
です。
クンダリーニヨガの根幹を成すテクニックと言われており、それはそれはとてもパワフルで強烈です。
ヒクソン・グレイシーで有名になったあの呼吸ですか!?
細かい違いはありますがほぼそうだと云われております。
火の呼吸とは、その名前の通り呼吸法なのですが、クンダリーニヨガでは
『秘伝の呼吸法』
と呼ばれている重要なテクニックです。
この呼吸法を用い、我々の体の中(臍下丹田(お臍の下)から尾てい骨にかけて)に存在されると云われる
『クンダリーニ』
と呼ばれる、潜在的なエネルギーを強烈に高めていきます。
体のエネルギーを高めてくれるだけでも、火の呼吸をやる価値があるのですが、そこはさすがのクンダリーニヨガ。
それだけではなく、我々の体に様々な恩恵をもたらしてくれるとも言われております。
まずはその効果から確認していきましょう。
火の呼吸の効果
クンダリーニヨガを世に広めたヨギ・バジャン師は
火の呼吸について以下の効果を挙げております。
1.肺、血液、細胞のデトックス。
2.肺活量の増加と生命力の向上。
3.ストレスに対する神経システムの強化。
4.自律神経バランスを整える。
5.臍下丹田と第3チャクラの強化。
6.スタミナの強化。
7.オーラの強化。
8.タバコ、ドラッグ、アルコールなどの悪習慣を断つ為に役立つ。
9.脳への酸素量がアップし、集中力が高まり、精神が安定する。
10.免疫力を高め、病気に対する抵抗力の強化。
11.生体バイオリズムを整える。
これだけの効果が火の呼吸で得られるのですか!?
そう伝えられております。
これはやってみたいです!
では実際に火の呼吸のやり方を確認していきましょう。
火の呼吸のやり方
まずはフォームの確認です。
①イージーポーズ(片方の踵を会陰に押し付け、もう片方を前に重ねる)で座る。
②肘をしっかりと伸ばして、手を膝の辺りに置く。
③ギヤンムードラ(手の親指と人差し指を押し付けて円を作ってその他の指はしっかり伸ばす)を結ぶ。
④背筋を伸ばして顎を引き、頭頂部から引っ張り上げるようなイメージで首を長くする。
⑤肩の力を抜いて目を閉じ、閉じている目線は眉間の辺りを見るようにする。
後は上記の姿勢で
「1秒間に2-3回を目安にした鼻からの力強い呼吸」
を30-60秒を目安に繰り返して
臍下丹田を強く刺激するのが火の呼吸です。
最初はとても難しいのですが
「吐く瞬間だけお臍を力強く引き込み」
「吸う時は力を抜く事で自然と吸う」
という事を意識してみてください。
体に力を入れるのは吐くポイントだけです。
続いて実施時の注意点について確認していきましょう。
火の呼吸の注意点
火の呼吸では吐く瞬間のみ
体(お臍)に力(引き込む)が入ります。
何度も言いますが、吐く瞬間にお腹に力が入ります。
それ以外に力は入りません。
吸う時はどこにも力が入りません。
吐く時も吸う時も体に余計な力が入らないように注意しましょう。
火の呼吸は「臍下丹田を刺激する事」が目的のテクニックです。
ですので、呼吸の速さにとらわれて、浅い呼吸にならないよう注意が必要です。
呼吸の速さよりも強さを重視してください。
慣れてきたら少しずつ速さを調整して行うようにしましょう。
ではその他の注意点です。
・なるべく空腹時に行い、食後であれば最低2時間は空けてください。
・飲酒後や熱がある場合、妊娠中、高血圧の方は行わないでください。
・火の呼吸中、手足が痺れたり頭がぼーっとする場合は酸欠の兆候ですので、中止して安静にしてください。
おわりに
表面的な形だけを見ると、とても簡単に見える火の呼吸です。
ですが意識するポイントが多く、普段意識して使わないところにアプローチをかけていく為、難しく奥が深いテクニックだというのがお分かりいただけたかと思います。
火の呼吸はクンダリーニヨガにおいて、その根幹を成す重要で代表的なテクニックになりますので、ここを落とし込む事が出来ればスタートラインに立つ事が出来ます。
先に挙げました魅力的な恩恵を受け取る事も出来ますので、是非チャレンジしてみてください。
その前に地味ではありますが、基本中の基本である
【正しい腹式呼吸】
をしっかりと落とし込む事から取り組んでみてください。
今回もご覧いただきありがとうございました!
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※出典(参考文献)
・小沢隆,辻良史 ヨガ×武道 株式会社BABジャパン 2016
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