ヨガの哲学において、独特な概念や用語がたくさん出てきます。
それはクンダリーニヨガを行う上でも非常に重要なものですので、ご理解いただけた方がスムーズに進めます。
ですので、覚えていただきたい基礎知識をまとめてみましたので、まず最初にご確認いただければと思います。
それではどうぞ。
クンダリーニヨガにおける基本的な構成テクニック
①クンダリーニを「活性化」させるテクニック
②活性化させたクンダリーニを「上昇」させるテクニック
クンダリーニヨガでは、尾てい骨に存在すると云われる
『クンダリーニというエネルギー』
を活性化し、それを脳まで上昇させる事を目的としております。
脳を活性化させる為には、様々なテクニックを用いて
【活性化】と【上昇】
をバランス良く行う必要があります。
クンダリーニ(先天の気)
クンダリーニは
【先天の気】
と呼ばれ
『母親の胎内で養われて生まれ持った時から体内に宿っている』
とされております。
ヨガの哲学においてクンダリーニは、人間の根源的なエネルギーとされ、クンダリーニによって人間の生命活動は維持されていると考えられております。
プラーナ(後天の気)
プラーナは
【後天の気】
と呼ばれ
『空気中に多く存在し、呼吸法で養われる』
とされております。
プラーナを取り込む事によって、さらにその生命力が高まると言い伝えられております。
ナーディ
ナーディとは
【気が流れる気道】
の事を表し
『人体には72,000本のナーディが存在する』
と云われております。
その中で重要なものは以下の3本です。
①イダ=精神の沈静化(緑のライン)
→尾てい骨から眉間を経て左鼻まで伸びるルート。
②ピンガラ=精神の活性化(黄色のライン)
→尾てい骨から眉間を経て右鼻まで伸びるルート。
③スシュムナ=クンダリーニの上昇ルート(黒の垂直ライン)
→尾てい骨から頭頂にかけて伸びるルート。
以上、3つのナーディは互いに絡み合いながら繋がっており、その交錯する部分に心身に影響を与えるとされる
【チャクラ】
と呼ばれるエネルギーセンターがあると云われております。
特にスシュムナは、クンダリーニの通り道として極めて重要視されております。
チャクラ
チャクラとは
『輪っか』
という意味があり
『人体に7つ存在する』
と云われております。
それにプラスして、クンダリーニヨガ特有の考えとして
頭上にオーラという形で8番目のチャクラが位置付けられております。
7つのチャクラはそれぞれ、尾てい骨から頭頂にかけて存在すると云われており、役割もそれぞれ異なります。
①ムラダーラ・チャクラ:会陰(肛門と生殖器の間)に存在すると云われ、安定性を司る。
②スヴァディスターナ・チャクラ:生殖器に存在すると云われ、精力と創造性を司る。
③マニプーラ・チャクラ:おへそに存在すると云われ、心身の健康を司る。
④アナハタ・チャクラ:胸に存在すると云われ、情熱と愛情を司る。
⑤ヴィシュダ・チャクラ:喉に存在すると云われ、真実を語る力とコミュニケーション能力を司る。
⑥アジュナ・チャクラ:眉間に存在すると云われ、直感力とイメージ能力を司る。
⑦サハスーラ・チャクラ:頭頂に存在すると云われ、高次元へのつながりを司る。
⑧オーラ:頭上に存在すると云われ、全てのチャクラのエネルギー総量を司る。
チャクラは人の肉体と精神に大きく関わり、クンダリーニが上昇する事で各チャクラが活性化していき、心身の潜在能力が高まるとされております。
より詳しくはこちらの記事をご覧ください。
臍下丹田
臍下丹田とは、おへそから会陰の間(へそ下約5センチ)に存在すると云われており、古来より日本では特に重要視されてきた気の源とされております。
クンダリーニヨガにおいても臍下丹田は気の源であり、72,000本あるとされるナーディの出発点と考えられております。
出発点なので、クンダリーニも正確には尾てい骨ではなく臍下丹田に存在すると云われます。
クンダリーニを説明する時に、よく出てくる例えとして
『ヘビ』
が例に挙げられます。
クンダリーニは3回半捻りのエネルギー体
と云われ、その形態が
『とぐろを巻いたヘビに似ている』
事からそう関連付けられます。
ヘビの頭が臍下丹田(おへそ付近)に位置し、末端である尻尾が会陰から尾てい骨付近まで伸びているイメージです。
つまりへそ下から会陰までがクンダリーニが存在する場所となるので、クンダリーニが尾てい骨にも存在すると云われます。
クンダリーニヨガの代表的なテクニックとして
【火の呼吸】
が挙げられますが、これは臍下丹田に存在すると云われるクンダリーニを刺激する為の基本テクニックです。
おわりに
専門用語が多く、そして理解するのが難しい箇所ばかりだと思います。
私自身、最初はこれらのヨガにおける概念や哲学の理解が難しく、落とし込む事に苦労しました。
ですが、ここを頭に入れておく事で、クンダリーニヨガにおける様々なテクニックがスムーズに落とし込める為、しっかりとこれらの概念や哲学を覚えていきましょう。
最後までご覧いただきありがとうございました!
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※出典(参考文献)
・小沢隆,辻良史 ヨガ×武道 株式会社BABジャパン 2016
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